COBOLエンジニアに将来性はある?そのキャリアの魅力にせまる!

「COBOLエンジニアに将来性ってあるの?」
「COBOLエンジニアの需要ってどうなの?」

近年、こういった疑問を持つエンジニアの方が多くなっているのではないでしょうか?

COBOLといえば、1959年にアメリカで誕生しており、今日まで多くのシステムを支えてきた長寿言語です。
2000年代に入り、多くのレガシーシステムはJavaなどのオープン系言語に移り変わってきましたが、COBOLが使用されているシステムも根強く残っています。
そのため、年齢の若いエンジニアでも、COBOL案件を担当している人は数多く存在しています。

本記事では、現役COBOLエンジニアの視点から、COBOLエンジニアの将来性やキャリアの魅力についてご紹介していきます。

この記事を読めばわかること

・COBOLエンジニアの将来性について
・COBOLエンジニアのキャリアの魅力について

目次

COBOLエンジニアに将来性はある?

さて、COBOLエンジニアに将来性はあるのでしょうか。
結論から言うと、将来性はおおいにあると考えています。

この章では、その理由について詳しく解説していきます。

COBOLエンジニアが再び注目を集めている

2025年現在、COBOLを扱うことができるエンジニアの需要が高まっているとされています。

その理由の一つとして、レガシーからオープン系のシステム移行業務(マイグレーション)の仕事が増えていることが挙げられます。
マイグレーションが実施されるプロジェクトでは、オープン側の知識をもつエンジニアだけでは移行作業を行うことはできません。
マイグレーションにはCOBOL側の知識を持つエンジニアも必要なので、需要も高まっているということです。

また、皆さんは「2025年の崖」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
「2025年の崖」とは、経済成長を妨げる大きな問題により、最大12兆円を超える経済損失が起きることを指しています。
この大きな問題というのが、IT人材不足と既存レガシーシステムのブラックボックス化なのです。

こういったブラックボックスの調査や移行案件の増加に伴い、レガシーシステムを扱える人材の需要は高まっていくと考えられます。

レガシーシステムの需要はなくならない!

レガシーシステムの需要はなくならない!と書きましたが、もちろん何十年先、何百年先には、COBOL言語自体がなくなっているかもしれません。
しかし、私たちが生きている現代社会の間に、完全に需要がなくなることはまずないでしょう。

金融業界、公共システム分野、製造業の基幹システムでは、まだまだ現役でレガシーシステムと呼ばれるシステムが稼働しています。
そして、こういった分野のシステムに関しては、ひとたび停止してしまうと多大な額の損失が出てしまいます。
そのため、安易にオープン系に移行することができず、現在まで残っているというのが現状です。また、ベテランのCOBOLエンジニアが定年を迎え引退したことによる、ブラックボックス化もシステム移行ができない理由の一つです。

このような理由から、システム移行ではなく、現状のまま保守運用していくことを選択する企業も少なくないのです。

COBOLエンジニアのキャリアの魅力とは?

レガシーシステムを扱うCOBOLエンジニアとしてキャリアを描いていくことには、具体的にどのような魅力があるのでしょうか。

この章では、COBOLエンジニアのキャリアの魅力についてご紹介します。

現役エンジニアの減少による希少性の上昇

上記の「COBOLエンジニアが再び注目を集めている!」の内容でもお伝えしましたが、レガシーシステムを扱える人材は、今後とても貴重な人材となっていきます。

エンジニアがまだ減少しきっていない現在にCOBOLを経験していれば、将来的にCOBOLエンジニアが激減した時に、かなりの希少性を持ったエンジニアになれます。

COBOLエンジニアとしてキャリアを積んでいくことは、一見お先真っ暗のように感じがちですが、他のシステムエンジニアに比べても希少なキャリアを歩んでいけるということですね。

安定したキャリアの可能性

COBOLエンジニアとしてキャリアは、非常に安定性があります。
レガシーシステムを採用している業界自体に安定性があり、そのシステムがなくなるということはありえないからです。

また、費用面からオープン系には移行しない企業も一定数あるので、今後もこの安定性は続いていくでしょう。
大手企業でも、レガシーシステムの保守運用、開発まで行っている企業は数多くありますので、キャリアアップを視野に入れることも可能になります。

COBOLエンジニアの需要が高い業界は?

COBOLエンジニアの需要について考えていく中で、具体的にはどのような業界でレガシーシステムが稼働しているのでしょうか。

この章では、業界について具体的のご紹介します。

金融・保険業界

まずは、「金融・保険業界」についてです。

銀行やクレジットカード会社、保険会社などの金融に関連する業種では、レガシーシステムがかなりの確率で稼働しています。
これは、レガシーシステムと呼ばれる汎用機の処理速度が速いからだと言われています。

金融業界では、膨大な量の数値データを扱うため高速演算を行う必要があるということですね。
膨大な量のデータ管理、数字の計算が行われており、オープン系への移行は技術的にもかなり難しいものになっています。
(某銀行がマイグレーション後に大障害を起こしていましたよね、、)

公共システム分野

次に、「公共システム分野」になります。

こちらも膨大な数のデータ管理が発生するので、昔からの汎用機が現役で稼働しているところが多く見られます。
大手SIerの数社が毎年案件を取り合っていますが、どれもレガシーシステムで稼働していることが多いようです。

そのため大手SIerの公共システム分野で、求人募集がよく出ていたりします。(よく出ているということは、レガシーシステムを扱えるエンジニアが日々減少していっているということでもあります)

製造業

最後に、「製造業」になります。

上記の2業種ほどではないですが、製造業もレガシーシステムが稼働していることがあるようです。

こちらもシンプルですが、膨大な量のデータ管理や高速演算などがうまくフィットしており、今日までレガシーシステムが稼働し続けているようです。

COBOLエンジニアが習得を目指すべきスキルとは?

ここまでで、COBOLエンジニアの将来性やキャリアについて述べてきましたが、今後学んでいくべきスキルとしてはどのようなものが挙げられるのでしょうか。

この章では、COBOLエンジニアが習得を目指すべきスキルについてご紹介します。

COBOL以外の技術を学ぶことで広がる選択肢

まず選択肢として挙げられるのは、別言語の習得です。

これを言ってしまっては元も子もないじゃないか!と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
COBOLを習得したうえで、他言語を学ぶことでさらに希少性を高めたシステムエンジニアに成長できます。

オープン系だけ、汎用機だけ、というシステムエンジニアは多いと思いますが、両方できれば対応できる幅が大きく広がりますよね。

おすすめの言語一つ目は、「Java」になります。
こちらは言わずもがな、世界中で使用されているプログラミング言語になっています。

次に、クラウド系の技術がおすすめです。
「AWS」や「salesforce」などの技術では、レガシーシステムから移行することが非常に多くなってきていますので、今後の需要から考えてもおすすめになります。

マネジメント能力

次に、マネジメント能力の向上になります。

こちらに関しては、COBOLエンジニア以外のシステムエンジニアにも言えるかもしれませんが、COBOLエンジニアにとっても同様に重要な能力になってきます。

特にレガシーシステムでは、一つのエラーが大損害につながるようなシステムも珍しくありません。
こういった損害を出さないためにも、高いマネジメント能力のあるシステムエンジニアが求められているのです。
とはいえ、マネジメント能力は一朝一夕に身につくものではないので、日々マネジメントの勉強をしながら、現場で学んでいくことが成長への最短ルートになるでしょう。

まとめ

本記事では、COBOLエンジニアに将来性やキャリアの魅力、必要なスキルについてご紹介してきました。

結論としては、COBOLエンジニアに将来性はある!と考えています。

この記事を読んでくださった方は、きっとCOBOLエンジニアの方が多いと思います。
レガシーシステムと呼ばれていますが、まだまだ現役稼働しているシステムも多数存在しますし、古き良きシステムを今後も見守っていきましょう。

そんなCOBOLエンジニアの中でも若い20代の皆さんは、自身の希少性を理解するとともに、今後のキャリアのために、今回ご紹介したような勉強も進めていくことをおすすめします。

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